亜季への道8 前説編

さあ、いよいよ佳境に、、

と思ったら、書いてなかった!
そう。
今回の演出家からの最大のミッションが亜季役だとして、

それに負けるとも劣らないミッションは、、

前説!!



これに関しては、他で書いたのが結構うまくまとまってるので、引用させて頂きながら書きます。


実はオファー頂いた時から、ふんわりとはお話を受けていました。

歌ってください!

???

前説を歌でミュージカル風にお届けするというもの。

ミュージカル畑の私への、遠藤さんのお心遣いもあったと思い、ありがたくも感じました。

楽しそうと即お受けしたのですが、実際やる段になり、大変な事になったと思い知ることに。

このネタは、すわいつさんという団体さんが作られ、披露された大切なネタとのこと。

そこで

声優の齋藤雅樹君。

そして。


実は前のオペラ現場で、共通の知り合いがいた、嶋田健史君。


今回は、役者ではなく演出助手!

稽古参加前から、細かい台本修正も送ってくださり、一番長くお世話になってる気がしてました。。すごい優秀な演助さん、、

代役も、ほんとすごい。
マヤ、怖い子!じゃなくて、私は
嶋田、怖い子!て思ってましたから。

ほんと素敵なのですよ。的確で。


ちょいちょいかけてくれるBGMも、あれ?キャラメルボックス好きか?
ザバダックじゃん!!


と思ったら、そちらの俳優教室の卒業生で、旋風計画の俳優さんじゃないですかっ!!


私の学生時代は、横山ミュージカルとキャラメルとNODA MAPの観劇で出来ていたもので、嶋田君とずーっとその関連の話とかでも盛り上がりました。キルとかね、、笑


実はオペラ現場での情報によるとミュージカル出演経験もあると伺っていまして、、


そんなわけで、今回出演予定じゃなかったのに!!
演出助手でお忙しいのにも関わらずスカウトしました!!





ピアノのある音楽スタジオで3人稽古することに。

まさかストレートプレイの現場で、ここまで本格的に歌練するとは思っていませんでした(笑)

私にとっては日常的だし、音楽仲間となら普通の稽古です。

でもこのお2人に、それがどれだけ大変なのか未知だし、自分のやり方を押し付けていいのか。
どう3人でチューニングしていいか悩みました。

しかし、お2人とも流石。

声が出来てらっしゃるし、俳優さんなので、伝えようという意思があり、下手な歌い手よりもずっと内容が届く。

何度も合わせ、今回風に形を整理させて頂いていきました。



当初の予定はアカペラ。
でもそれは、今回不安と判断させていただき、伴奏ありをご相談しました。

が、カラオケがありません。

私はピアノを弾く事はできます。と同時に録音作業の大変さも重々知っていました。

費用、時間、場所、、、

演出やスタッフさんと、緊張のご相談。
うまく行かなければ暗礁に乗り上げてしまう。

一方、私は役者として、本番直前の録音は、出来れば避けたかったのも本音でした。



稽古したスタジオで、録音できる事がわかり何とか問題解決!!

いつも孤独に作業するところ、2人とも付き合って下さり、しつこく20テイク目まで粘って本番音源がとれました!

実は私は録音時、肉食獣のように神経過敏になるので、とても大変だったと思います。

2人の存在は本当にありがたかったです→嫌われなくて本当に良かった(笑)

実はこの日を境に、本当に気持ちが楽になりました。

その後、前説演出の嶋田先生のもと、動きや小道具の作成にとりかかることに。
文化祭のようにひたすら楽しく、

歌やダンスを両立したり、小道具の使い方に注意しながら動いて解放していく稽古は、まるでミュージカル劇団時代に戻ったかの様でした。






稽古場では沢山間違えましたが、座組の皆さんはあたたかく迎えて下さいました。

凄いのは、お二人が、次にはミスをクリアしてくることでした。頭が下がりました。

が、私が一番懸念していたのは、実は別な事でした。

遠藤さんもお話あったけれど、カラオケありで、あまりショー的にやりすぎると、お客様と線が出来てしまうのではないか、ということです。

これは、ミュージカル俳優だって難しいことです。

しかも、ここはコメディ劇団なのです。この前説でやるべきことって何か。

そこを分かっていたのは嶋田君と齋藤君だったのです。
2人は歌いに行かず自然体。
客席と舞台をしっかり繋いで下さる。

舞台人としての居様素晴らしく、もうついて行く事にしました。



緊張の本番。

初日改めて、私が第一声をお客様の前で発するのかと思い知り、冷や汗がダラダラでした。

ここでの空気が、作品の流れになるんじゃ、、、

そこではたと!

あ!私、ヒロイン頂いてたやん!これ、もしかして亜季としてのミッションでもあるんじゃないか?

当初は別人格で、別作品に出るくらいのつもりでおりましたが、なるほど!と思いました。

茂ちゃんに、座組に、しっかり渡すぞ!!と。

座組の皆さんは、本当にあたたかく背中を押してくださいました。

スタッフさんは、前説にも、光や音を工夫してくださったし、舞台監督の鳥巣さんは、毎回私をナビしてくださったんです。
トイレが光ってたでしょー!
音響さんも、いつもリハーサルやる雰囲気になると、休憩中でも戻ってきて音楽かけてくださいましたしね泣
だから、もう本番の時も、ブザー音だけで、音響さんのお顔が浮かぶくらいでした。

そして演出上相談して、歌うまで客席案内していたお二人の方が、本当はもっともっと緊張してたと思います、、
ありがとうございました涙

出てみると、お客様の空気も柔らかい。

第一声が出た時、そのことでリラックスして、気持ちよく歌う事ができました。

更に3人で合わせた時の、お客様との一体感が半端なく、喜びに変わりました。

この歌は、舞台裏、舞台、お客様との一体感で生まれていったものだと思います。

ここで頂いたパワーが、亜季にも繋がりました。

KASSAIの空間は、とてもまた歌いやすく、開放感も感じました。

演出の遠藤さんの手の内だったとしたら、やっぱりすごい。

そして、すわいつさんが、どれだけ最初に大切に作られたことか、歌うたびに思い知りました。

ここで得た学びは、とても貴重で、あの空気感は忘れたくない感覚です。

感謝。(終)