劇中の音楽

私はぶっちゃけ、最終的には歌が一番好きで、死ぬまで音楽と関われたらいいなあと思うようになってきていました。

 単純に、歌が好きなんですね。

 その他のことは、いつかそこに辿り着くまでの道のりのような。

でも、この短い怒涛のようなストレートプレイの稽古をしているうちに、改めて分からなくなりました。

お芝居は一人じゃ作れない。お芝居知らなかったら、多分歌もピアノも、全然違っていたと思う。

今日、音響さんがいらして、久しぶりに音楽を稽古場で聞きました。(いつも、ミュージカルなら当たり前に音はあるのですが、全く音を必要としなかった。気づいてなかったけど)

その時、音楽の支配力、危険性みたいなものを改めて感じました。(自分が芝居を見て、即興的にピアノを弾かせて頂く時、いつも感じてきました。演出よりもダイレクトに、芝居を操作してしまう怖さがあるので)

お芝居で作ってきた柔肌のような空気感。毎日、俳優としてビリビリ感じる。

が、音楽、て私はですが、言葉よりもろダイレクトなんです。

急に魔力で操作され、説明される…それほど恐ろしいことはない。

ミュージカルの旋律は、私は台本と同じで、一つの道筋を担っていると思います。だから、ある意味そこに乗っかっていきます。

 難しいのは後付け。使われ方で効果的になるのはもちろんのこと。今日の打ち合わせも、本当に皆さん、素晴らしかったです。

改めて、ああ、やっぱり素晴らしいメンバーだなあと思いました。

何かが生まれる瞬間に立ち会うこと。その空気感。本当はそれが一番好きなことです。