鎮守の森

度々登場した本。何のこっちゃと思われた方すみません。

横浜国大の宮脇昭先生が書かれた、自然再生の道しるべとも言える本です。

ご紹介頂いて、つい二回読んでしまいました。薄いけど、ぎっしり詰まっていて、わかりやすい☆

ホープランドのおかげで、ゼロから知らない事をよちよち歩きで勉強せざるを得なかった私(笑)

この本はさらに一歩、深く踏み込んでいました。

「山は荒れ放題。手入れしてあげなきゃいけない。

古くからの林業に加え、戦後の焼け野原を復興させる為、短期間で、木材として有効な杉や檜が大量に植えられましたが、安価な外国材のおかげで需要が減り、山は手入れされなくなりました。

針葉樹は発育は速いけれど強い木ではないので、手入れが必要です。葉も腐葉土にはなりません。」

ここまではわかってたとして…


森は、実は多種多様な木々が集結し、競争しながらも共生している状態が理想。ただし、その土地に最適な木が主軸にある事が条件です。
日本では、楢や椎など。強い木です。背の低い木も実は切りすぎれば、高い木まで枯れます。

人間は、食べなきゃ生きては来られなかったわけで、それは自然との闘いです。日本人は先程の木材としての人工林の他に、いわゆる里山の雑木林を作ってきました。

田畑の隣で炭焼きしたり、山菜やキノコを取ったり。手入れがやはり必要な森。

その他にもうひとつあったのが先ほどの理想の森。あえて、崖や高い山といった絶景の自然は、破壊すれば災害になるとして、昔の人は手を加えず、ほこらを建て、杜として崇めた。実際、そういう森や木は、地震や火災を食い止めてきたというのです。

驚きでした。

森を崇める心こそ、日本人の信仰心の象徴だった。しかし、今それが失われているからこそ、鬱の時代や、精神の乏しい時代になったのではないか。

何より素敵なのは、今、その鎮守の森を復興させる取り組みが、企業によって行われているということ。今このご時世ですから、エコ活動はどこもやっきです。が、何を植えてもいいというのでは、場合によっては自然を壊してしまう。

正しい知識が必要なのですね。

下刈りについて語るのが私の役ですが、奥行きのある知識が無いと、危険だなと改めて思いました。

ということで、今また、森に凄く興味があります♪