テネシーウィリアムズ短篇集Vol.1+を終えて

テネシーウィリアムズ短篇集Vol.1+、無事千秋楽を迎えることができました。

本当にありがとうございましたm(_ _)m

演出の深寅さん、共演者、多くのお客様、前回の公演メンバー、見守ってくださったスタジオネリムの皆様、感謝の気持ちでいっぱいです。

ワークショップじたいは6月から始まり、沢山のメンバーで、6月末に公演を終えたばかり。でも、すごく前のような気がします。

追加公演が決まったとき、私、何ができるだろ、て思いました。何を課題にしたらいいんだろ、て。

私は今回、6月に引き続き、バーサでは娼婦宿の女将のゴールディを。ペチュニアでは、田舎町で小間物店を営む心を閉ざした女性、ドロシー役を演じさせていただきました。

でも、いざ稽古再開したら必死だった。

Vol.1+は、わずか一週間強の稽古しかなかったんです。
とても濃かったので、時間の感覚が麻痺していますが。

特にペチュニアは、新しい林さんと。私自身も役が変わりましたし。つまり新作なわけで。

正直、すごい時間でした。

林さんは、若い男という謎の役で、ドロシーにとってキーパーソンです。

深寅さんの演出意図を、的確に林さんが受けて表現してくださるので、私は、自然といろんな感情が生まれたり、動いてしまってました。それも、深寅さんは最初からお見通しという感じで。

ようは、魔法使いが2人いて、私はその魔法をかけられていく感覚でした。

私自身も、林さんとは初共演ですが、お二人は初対面だったわけです。でも、息がピッタリで。うなりました。

この2人の匠と共同作業をして、私も、もっとついてくだけじゃなくて、発信、交流できる豊かな俳優になりたい、て心底思いました。

バーサよりよろしくの豊澤さんと柚木さんは、6月からまた再演だったのですが、とびとびの稽古で、どう構築したらいいのか、これまた難しかったです。

2人は若いけど、艶っぽく魅力的な女優さんで、パワーも才能もある。そこでの私の役割、役の役割。集中するしかないんだけど、、

お客様に言われるまで、ゴールディは今までやったことないタイプの役だと気づかなかったです。

役への距離感て、不思議。固定観念を捨てたら、どんな役もニュートラルに入っていけるのかな。深寅さんと皆さんのおかげですね。

そして、やっぱりテネシーの魅力。深い。挑んでも挑んでも、て感じでした。

本番。6月に比べて、特にペチュニアはずーっと舞台にいなければならなかったので、危機感がまた全然違って。

ここはまるでプロレスリングみたいだ。本気で逃げられないし、やりきるしかないガチンコ勝負の場だ、と思いました。

そしたら、深寅さん曰く、実際、それを意識した尺で、舞台を作られてたそうです。ひょえーです汗

対面の鏡で、360度、どこから見ても俳優の姿が見えるような演出。対面の客席にお客様が入られて、スクエアの空間が完成したわけです。まさに、見守っていただかなければ、成立しない空間でした。

動きに制限なく、自由な分、頭のてっぺんからつま先、背中、一挙手一投足、嘘がつけない。

しかも超近い客席。

お客様もドキドキだったと思います。



終わって思うことですが。

うまくなりたい、と思って参加したワークショップ。でも、今は変わりました。うまい、て何なんだろ、て。

魅力的な俳優、魅力的な人になりたい、て思うようになりました。

憧れや野望、夢も出て来て。

それは、舞台とだけ睨めっこしててもダメだし、舞台に関わることに逃げたら絶対ダメ。プライベートの過ごし方もとても大切だなあと、改めて思いました。

年齢、性別、キャリアに関わらず、演劇との付き合い方、答えは無数にある。いろんな方にいろんなことを教わった気がします。

やっぱり、人との出会いは財産。大切ですね。

次、お会いしたとき、おお、変わったな。これも出来るかも、て思ってもらえるようになりたいです☆