石塚さん

新生ふるきゃらの演出家、石塚克彦さんが亡くなりました。

訃報をお伺いしてから、いまだに信じられません。

客演の私ですらそうなのですから、劇団員の皆様のお気持ちは、いかばかりかと思います。

今日の告別式。ほんとに綺麗な秋晴れ。

駅に着いて、ご案内してくださる懐かしい劇団の方のお顔を見たとき、涙が溢れそうになりました。

が、ひとたびお寺に着くと、本当に大勢の方々。

演出の机に手を置いて、いまにも喋りだしそうな石塚さんの写真。

賑やかなナンバーが流れるなか、ふるさときゃらばん時代からの、たくさんの作品の映像が流れました。

思わず、それぞれの作品の決めポーズのあと、拍手しそうになったり。
だんだん、泣いているんだか、笑っているんだか、わからなくなってきました。

あたたかなお坊さんのお話。そして、それぞれの方のお話。

みんな、どこかウイットに富んでいて、亡くなったことは、ほんとに悔しくて悲しいんだけど、じめっとしてない。

お別れのときは、なんと万歳三唱。

どこまでも、陽気であたたかなお葬式だったのです。

どこかに石塚さんがいらして、ニコニコ笑ったり、演出されてるようにしか、思えなかったのでした。

そして、たくさんの方々にお会いすることができました。

私は、客演でお世話になった身でしたのに、本当にたくさん怒ってくださり、崖に突き落としてくださり、大切なものをくださいました。

正直、大きなダメだしをいただいて、いつかリベンジしたい、と思っていたのに、こんなに早く亡くなってしまうとは。

とても悔しいし、悲しくてたまりません。

いただいたものを忘れないで、宝物として、育てていきたいです。

最後の最後まで走り続けて亡くなった、石塚さんのお姿、改めて、本当にかっこいいと思います。そして、改めて偉大な方だったんだと実感しました。

本当にありがとうございました。

どうぞ安らかに。

といっても、もしかしたら、すぐにあの世でもお芝居を創られるのかもしれないですが。

さて。

これから今日は録画していた、風神雷神図の特集を見ようと思います。

ふるきゃらのツアーで、私としては初めて遠くにお邪魔したのが、岡山。その地で、偶然そのとき、風神雷神図の展示をやっていて。

石塚さんが、あれは、楽しい絵だ、ミュージカルだから見てきなさいと。
出発前か公演前か忘れてしまいましたが、皆さんが朝、連れて行ってくださった絵。
訃報のお知らせを聞いた日に、放映していたので、なんだか運命のような感じがしました。

きっと、また石塚さんのメッセージが聞こえるのではと思います。