文楽

最近、文楽に触れる機会が多いのです。といっても、全然初心者ですが…

去年たまたま、竹本住大夫さんと鶴澤清治さんのドキュメントをやっていて、知らないなりに、ビビりました(人間国宝義太夫と三味線の方です)

 その方々も、出られている舞台なんですよ(≧∇≦)

 昨日初めてお二人の回も拝見。近松門左衛門女殺油地獄ほか。

すげー。

日本人はおとなしい?なんのなんの。

昔の人は恋愛しようにもできなかった。相談しようにも交友関係は少なかった…

とはいえ、情念てやつなんですかね。超ワガママといえばそうですが、純粋な気持ちが突き進むと、こんなに…

私は、タブーを描き出せる作家は凄い と思っているんですが、近松は半端ないですねえ。

 どんな極悪人の登場人物でも、いかにもいるいる、と思わせる。殺しと言っても、親子の情とか色々出て泣かせ所もあるし。で、色っぽいのに品位がないわけじゃないんですね。

私なんかが言うことじゃないけど…

それを演じる方々に必要なエネルギーも半端ない。

 義太夫の語りと三味線は合わせるのではない。互いに独立してやる(ジャズセッションみたいですね)少し義太夫の前を三味線が行って、灯りをともしてやるのが丁度いい(歌とピアノみたい?)夫婦のようなもんだ。

 と、ドキュメントで住大夫さんが仰いました。

住さんよりお若い清治さんが、常に挑む感じだと、「うまい、鮮やかすぎる、もっと下手でええ」と言われて。でも引かない清治さん。

 お二人とも、今日は別の方とやられていましたが、住大夫さんの語りを最大限生かす三味線、清治さんの勢いにどこまでもエネルギーを引き出される若手の義太夫さんという感じで、どちらの段も、胸をワシヅカミされました。

日本人は秘密好き?普段、きちんとしてなきゃいけないから、たまりにたまるのかしら、それが爆発して…それを現実には出来ないけど、芝居で見ることで発散してたのかな。

秘めるエネルギーの凄さが、ズンズンきて、好きになりました。