天国と地獄

今日、黒澤明監督の「天国と地獄」を見ました。

驚いたのは、若き日の山崎努が、もうむちゃくちゃかっこよかったことです。

最初誰か分からないで、ずっと彼ばかり気になってしまいました。

わかってからは、ああ、山崎努だなあと思いましたが、いやあ若い!

顔だけでなく、演技がホントにすごい…ラストまでブルブルしました…

三船敏郎、仲代達也といった常連の存在感は、お馴染みで、私にとっては、山崎努の凄さを知った映画って感じでした。

舞台が横浜なんで見ましたが、最近見た映画では一番強烈でした。スケールが違うなあとやっぱり思いましたねえ…

地獄のシーンが特にすごかったです。

洋ものが原作にあるから、それが街のすべてではないと思いますが、私はやっぱり甘いなあと思いました…

で、三船役は今なら佐藤浩市だなとか勝手に思っていたら、本当にドラマリメイク版で演じていて!

ファンとしては嬉しかったですね。

仲代達也の役は、阿部寛だけど、中井貴一でもいいなあと思った。

山崎努の役を妻夫木聡が演じていたらしいのですが、彼自身は好きな役者さんだけど、もしもっと若くて、一見普通に見えるけどカミソリみたいな人がいたら、その人がいいなあ…なんて思ったりしました。

岡田以蔵役の方もいいかもなあ…


初めて少年Hのドラマで、窪塚洋介を見た時も、鮮烈でしたね。女みたいに細くて優しくて、女姉ちゃんて子供に言われていた青年が、出征する時、少年Hに

「女姉ちゃん優しいから、軍隊でもいじめられないようにしなよ」て言われて、一瞬凄い、なんとも言えない表情をしたんです。狂気のような、深い悲しみのような、おびえのような、怒りのような(Hに対してではなく)…それまで全く見せなかった表情。

で、CM。

のあと、出征後行方不明になって、後に脱走して浜辺で自殺した姿で見つかるんです。

ほのぼのドラマの中で、怖いというよりは悲しいお話のような感じでしたが、だからあの表情だったのか。

私は、その窪塚洋介の表情、一晩眠れないくらいの衝撃で。

なんていうか、怖かったんですよね。ドキリとしました。

まだ窪塚君が出始めだったというか、私は初めて見たから、この人紙一重だなあ、まじ凄いと思った記憶があります。


天国と地獄に戻りますが、どちらにしても、この映画の貫禄を見てしまったら、リメイクは見ないでいようかなと思いました。