研究生レッスン

今日は、代講二回目。ソルフェージュということで、私は発声担当です。

今日は、みんなに、深くて柔らかいブレス、と、全身を使うことを体感して欲しくて、体を使って沢山伝えました。あとは、仲間同士で、チェックしあうこと。

お互い確認できると、発見があるし自主的な稽古もできる。指摘できると、自分にも活かせるし。

ブレスはみんな、とてもよくなってきてるし、指摘のポイントもいいのだけど、高い声をお腹から出すのはなかなか難しいみたい。みんな、うまく抜けるポイントは得てるのだけど、下半身を使って太く出せてない。これができると、地声ものど声じゃなく、出せるんだよね。

私自身、これを体得できた時、本当に目からウロコだったのを経験しているので、ああ伝えたいと思いました。伝える私の伝え方も下手です。

みんな、ごめん、もっと次は分かりやすく説明するからね!

そしてコンコーネ。

かつて周防先生が、各練習曲に、シチュエーションを設定して下さってたんですね。

今日のは、満天の星空のもと、森の中の露天風呂で、友達を呼ぶという曲。

歌詞はありません。

みんな最初は、色々注意しながら、それもイメージしながらで、がんじがらめになっていました。

シンプルに、そのシチュエーションに集中するよう伝えたところ、全然声が変わりました。
露天風呂の体のリラックスと、友達を呼ぶという、相手に伝えるという効果。周防先生は、そんなふうに分析して、伝えていらしたことはないけど、暗示をかけていらしたのかと思うと、改めて凄いなあと思います。

私は、リラックスリラックスというけど、体をゆらしたりしてもリラックスって簡単にできないと思います。心をどうリラックスすること。それは、何かに集中することで邪念を取り払うことだと思うんですね。

心のリラックスが、体をリラックスさせる。その上で、色々対処できるようになる。

だから、心のリラックス状態を作って人前に立つのが、一番難しいけど、スタートだよという話に。

違う練習曲もやりましたが、やっぱり周防先生が全然違うシチュエーションを設定されていたのを思い出して、伝えて。全然タイプが違う曲なので、曲に合わせて、的確に変えてらしたのかという感じでした。

最後に、メロディーは台本と同じで、既に起承転結があったり、物語があったり、メッセージがあるものだと話しました。メロディーの中に既に会話があったり。

歌詞がつくのであれば、作詞者はメロディーと対話して作るし、逆に詞が先ならば、作曲家は、詞と対話して曲を書く。

だから、楽譜がある時点で、歌い手は、作詞家や作曲家と対話している。1人で歌ってるようだけど、共同作業。そしてお客様や共演者と対話が広がっていく。

もっと楽譜と対話すること。

ひとつひとつの音を味わうこと。

そしたら今度、歌を歌うとなった時、もっともっと先に行けるし、楽しくなるよという話をしました。

私は代講なので、一気に伝えようとしすぎて、みんなに分かりやすく伝えられたかわからないけど、ごめんなさい。

でも何かひとつでも、心に残って、今後活かしてもらえることがあったらと思います。