お通夜

今日、小学校以来のお友達のお母さんのお通夜に行きました。

5日の朝、急に亡くなったそうです。

友人のお母さんのご葬儀というのは、初めてでした。

私は、会場に入った途端、なんともいえない気持ちになり、涙が止まらなくなりました。

でも彼女は、涙も流さず、親族の一人としてしっかりしなきゃ、という感じで、一連の儀式の中に立っていました。

読経が始まったころから、なんだか、不思議な気持ちになりました。

宮ヶ原さん、あたし、こういう辛気臭い、仰々しいの苦手なのよ。まあ、お通夜だから仕方ないけれど、そんなにしんみりしないで。

と、お母さんの声がしたような気がしたのです。

それで、なんだか涙が止まってしまいました。

一人で行ってしまって、慣れていなくて、お清めの席にいったら、懐かしい中学の友達に再会できました。

友達が家まで車で送ってくれました。

家に着いて、色々考えてしまいました。

彼女は、わたしがこの街に引っ越して、最初に友達になった人です。

音楽部というクラブに入って、ベルリラという楽器を2人で担当することになりました。鉄琴を縦にしたような楽器で、下に棒がついています。ポケットがついているベルトをして、そこに棒をさして、炎天下の中、校歌や、行進曲を演奏しました。結構難しいので、2人して、よく休み時間も練習してました。

練習のバチをふざけて返してくれなくて、元祖わたしのボケっぷりに激しいツッコミを入れる友達でした。最初は、仲よいというより、激しいツッコミに辟易しました。

でも、結局仲良くなり、毎日、家に遊びにいきました。彼女の家には、当時流行りの人生ゲームがあったんです。そして、そこに現れたのが、酒井和歌子さんみたいに綺麗なお母さんでした。

毎日行くのに、紅茶とエクレアが出てくるお家で、私はすっかりハイソなお母さんに憧れたものです。

電話をかけると、特徴的な声で答えてくださって、いまだに私は真似することができます。

高校も同じ高校に行くことになって、入学式も、お母さんもご一緒しました。

高校時代、演劇部だった彼女は、音楽部(合唱部)の私のミニミュージカルに指導にきてくれました。なってないよーって(笑)

その後、私が本当にミュージカルをやり始めて、すごく驚いていたけれど、度々、バスで会うと、応援してくれました。

本が大好きだった彼女は、今は、旅行の出版会社にいます。

たまたま、フィガロが終わってメールをもらったので、長くお茶しようと言ってたのが、実現しなかったから、そのお知らせなのかと思いました。

すかさず電話したら、
「今はいろんな人と連絡とりあってるし、実感もないから、落ち着いたら色々思うのかな」てポツリと言っていて。

私達は、ずっと一緒にいるような仲の友達ではないけど、なんか、節目節目では、お世話になってる気がするんだ。
落ち着いたら、今度こそお茶しようね。

本当におせわになったお母さん、心からご冥福お祈りします。





iPhoneから送信