遠藤さんのこと Showroomのお知らせ

終演ブログを終えて、改めて

この方のことを書きたいと思います。

ファルスシアター主宰、演出家の遠藤隆之介さん。



とても不思議な方です。

何度も書いているので、重複にはなりますが、

私が初めて遠藤さんにお会いしたのは、お寺です(笑)

中大125のお芝居稽古の時です。企画のことは次の記事で書いた通り。

黒田先生は、学生時代、私にとっては英語の先生でした。まだ教授になられる前。

演劇に興味があった私は、先生が、演劇の翻訳もされている事を知り、よく研究室に遊びに行っていました。

私が卒業して、本当に芝居の道に行って、チラシを持って遊びに行っても、いつも快く迎えてくださいました。

その黒田先生の翻訳作品を使われていたのが遠藤さん。

あまりに丁寧に、使用許可の手紙が毎回送られてくるので、一度ぜひ、遊びに来て、と先生が話されたそうです。

「隆之介さんていうのよ。どんなお爺ちゃんなのかな」と先生は言って笑っていました。

ということで、どんな人か誰も知らない。

それで、現れた若い柔らかな感じのイケメンを見て、みんなで驚いたのでした(笑)

当時、現役学生の吉岡君が、関東大震災後の瓦礫と化した校舎にいち早く片付けた人がいる、というシーンに苦戦していました。

この人は演劇もやったことないし、俳優さんじゃないのに、

初舞台で

無対象で

震災後の風景の中で作業するシーンをやらなきゃいけない。

私はそれがどれだけ難しいのか、俳優として一応分かっているが、この人はとにかく素直に、悩んでいました。

黒田先生はその日、色々な方々も見えて打ち合わせでてんやわんや。

そこに、遠藤さんがいらしたので

「あの、、、稽古しておいてもらえますか?」と言っていなくなってしまいました。

さん喬師匠は、ちょうどお休みの日でした。

取り残された、私、吉岡君、遠藤さんは一瞬ポカン。

でも、必死だったので、

私は吉岡君に、ちょっと目をつぶっててと言って

ご本堂にまず、お祈り用の椅子や紙を一面にばらまきました。

「吉岡君、いいよー」と言うと

遠藤さんが、ごく自然に演出し始めてくれました。

そりゃー的確に指導してくれました。

で、吉岡君は、

「わかりやすい!」

私も感動しました。

遠藤さんが次に、ファルスシアターの本公演が12月にあるというので、2人して見にいきました。

その時、

「宮ヶ原さん、はまり役があるので出てください」と言われました。

???

ボランティアのシスターの役で、本人は正しいと思って信じてやまないのだけど、周りから見るとかなりのお節介で、暴走している役。

キャッシュオンデリバリーのサリーチェシントン役です。

コメディ初体験でしたが、面白すぎるご縁なので、1つ返事でお受けしました。

今回の亜季とは全然違う役ですね笑

私は、実は当時、わりとシリアスな役をツアーで長期演じておりました。

Stepsミュージカルboy be…のマリーヌ役。大好きな役でしたが、

一方で、このコメディの舞台に立たせて頂いたことは、俳優としても、凄く良い刺激とバランスを頂いていた気がします。
 
色々バタバタしていても、遠藤さんはいつも、快く受け入れてくれました。

そしていつのまにか、日本コメディ協会という団体を立ち上げられて、今は会長をされています。顧問は黒田先生。

そのフェスティバルも真っ最中ですよね。素晴らしいです。

お人柄だと思うんですよ。

コメディを広めて深めたい、という思いはとても強いけれども、

懐の深さと親しみやすさ、柔軟性が素晴らしいのです。

今回のファルスシアター、実は私は、ちょっと舞台を控えて、音楽の勉強をしている時期でした。
夢ですけど、いつかオリジナルの曲を作りたい、その為に今の知識では足りないと思い始めていたんです。

お話下さった時も、自分の都合を優先しては申し訳ないと一度はお断りしようとしたんです。

が、遠藤さんは

「いてくれればいいんです。いつもなんとなくお顔浮かべていて、今回はぜひと思って。
僕は、がはらさんに、いてほしいんです。」

私はハタと考えました。
こんなこと、言ってくれる人いますか?

内心、勉強がハードになり、孤独な作業ですし、辛くもなってきていたんです。

両立が出来ない性格ですから、色々考えましたが、、

女優として、こんなありがたい言葉を頂いて、この時期に素敵な機会を逃すのはおかしいだろう。

という結論に至りました。

それで、    

「むしろ、本当にありがとうございます。よろしくお願いします。」と言いました。

台本開いて、立場も改めてわかり、全身冷や汗で、必死こきました。

そりゃそうでしょ。ねぇ。。

遠藤さんの人間力、半端ないな、て思いました。



結果的にまあ、学びだらけ。
本当楽しかったです!

自分で出来ることなんて一握りなんですよ。

人から学べる事は無限です。

素敵な人が集まるのも、お人柄ですよね。



→(これ、遠藤さんの誕生日のとき。ケーキはちかみどりさんお手製のハンバーグケーキ。超美味しかった。)

実は同じ時期に、次の富士百鬼夜行の方にもお話を頂きました。

同じように。そして、同じように結論を出しました。

コメディのファルスシアターとは違い、もうこちらはガッツリじっくりやるお芝居。

私は、どちらも好きなんです。

全然違うところと共通するところ、両方感じていて、とても楽しみです。 別に、次回がしかめっ面して難しい事ばかり考えなきゃいけない舞台なわけではないし、コミカルシーンもありますので、誤解なくです☆

どちらかだけだったら、また全然違ったと思う、、不思議だなあ。

巡り合わせなのかな、て思っています。

1回目のファルスシアターに呼んで頂いた時と、そういう意味では同じですね。

終演してから、遠藤さんが、今度ご一緒できる時は、どんなタイミングになりますかね、と言って下さったのが、とても嬉しかったです。

次もいつか呼んで頂けるように、頑張らないと!!

さて、今回のStarting  Overについて、Showroomがあるそうですよ☆

私は、富士百鬼夜行の稽古なので欠席ですが泣

皆さんぜひ遊びに行ってください!!

【今月28日(火)19時より配信!!】
クラウドファンディングの支援者様をゲストに、劇団メンバーが「スターティング・オーバー」を振り返ります。
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