亜季への道6 近みどりさん
オフ日。
近みどりさんが、女芸人のバトルに参加するという。音響を探してるというのだ。
私は、劇団時代の音出しくらいしか出来ないけれど、それでもいいですか?と聞くと、ぜひということで、ついていった。
中目黒のキンケロシアター。
朝から晩まで、たくさんの人がエントリーする。残れるのは、ほんの一握りだ。
オーディション会場ともまた違う、特別な独特の空気がただよう。
近さんはお相撲の行事ネタを中心に活動される芸人さんだ。
私の方が緊張してんじゃないかくらい緊張した。
笑いというのは怖いものだと思った。
次から次へといろんな人が出てきた。
私は素人だ。
でも、面白いものはわかる。
まじめに打ち合わせをしてるスタッフさえも、ネタが聞こえたら笑ってしまう。
そういうのは、笑わされたり、笑ってあげたりではない。
笑ってしまうものだ。
そして、やっぱりそういうのが、面白いものだと分かった。
近さんは落ち着いていた。お客様へのお話も上手だ。
客席が和んだのが分かった。
近さんはその日、予選を通過した。帰りに、餃子をご馳走になったが、学んだのは私の方だ。
こういう笑いの世界のカミソリみたいなとこで生きてる人達と、お芝居させてもらう機会を得たのかと思った。
ちかさんは普段から、すごく面白いのだけど
実はお料理が上手で、小屋入りの日は、色々なものを作ってきてくれた。
ちかめし、とみんなで称した。
飲み会召集隊長で
マッサージも上手い。
なんと、私の髪型も本番やってくださったくらい器用だ。
そして、際どいことを言うのに、すごく品があり奥ゆかしいところがある。
こういう人だから、笑いの世界に生きていられるのではないかと思って、私は凄く勉強になった。
本番、どんどん繰り広げる芸もさすがだったし、お芝居も素敵だった!
またちゃんと、見たいくらいです!!