ナイフ

今日はひとしきり振り練習。のあと、芝居稽古でした。

幕末って、凄い混乱期だったわけで、みんな何か志を持って…というか、心にナイフを持って生きてたのかな。それを忘れてしまうと、途端にわけわからないお話になってしまうんですよね。

もちろん人はどんな時代でも、いつでも現状に満足しないで、常に何か求めていくものだろうし、そういうのが必要なお芝居なんですよね。

だから、今きちんと生きてるか、問われる気がします。

私は目が見えない役で、たまに実際目を閉じて見ると、

今まで見えなかったものが見えたりします。
足音で、男性か女性か感じたり、実際に声や音を空気で感じたり(音波ってあるなあ)、いつもより人の空気感や温度、匂いなんかを感じる。人によって様々なんですよね。

新しい感覚。さらに実際そういう人が、今より生きづらい時代で、どうもがいて生きていたのか、想像すると、凄いなあと思います。

ごぜさんと言うのは、この作品で初めて知って、はなれごぜおりんとか、竹山ひとり旅とか、見まくって。

実際に三味線の事知りたくて、短期でしたが習いに行って。

糸(弦ですね)を見てたら弾けないんですよ。しかも、ギターと違って、勘所(押さえる音階)も間隔が一定じゃない。感覚で叩きこむしかないんです。

逆に言えば、目が見えない人も弾けるし、かえって感覚が研ぎ澄まされてるから、かなわないだろうなあと思いました。

ごぜ歌もあるんですが、もうそこまで行くと、にわかで安易にやれない範囲になってしまうので、色々アレンジして。

この12月で、一応覗きからくりは一連の区切りを迎える予定なんです。

慣れにならないで、今までよりまた深めた舞台にしたいです。