富士百鬼夜行写真館その2
私は最初、夫からウブメという妖怪に見え、ラストは妻の姿になっていく設定だったので
薄い和のメイク法で白くし、最後色を重ねるという手法をとりました。
まりえちゃんと。そでひきは、若い頃の妻も演じていたので、とても不思議な関係。たくさんお話ししてくれました。
怖いというより、血色が悪いようにしてください、と言われたのですけど、やっぱり怖いですよね、、汗
白塗りは初めての経験。
このウブメの衣裳も、美術さんが描いてくださった力作なのです。
ここにはおさめられていませんが、美術さん力作の波布や、富士山や桜の絵、数々の妖怪たちの絵、その他も本当に素敵でした。
オープニングは、不思議なダンスというか、和の舞から始まるのですが、このこだわりのお面達をかぶって踊りました。男物の着物を着ました。
お面にはそれぞれ表情もあり、相当なチカラがあるのだなと改めて思いました。
実はかなり視界が狭いので怖かったけど、とても貴重な経験でした。
さらにこだわりの菜の花やお面や包丁などなど、美術小道具に至るまで妥協がなかった。
選曲も私的に、かなり好きでした。
この細部に至るまでの妥協の無さと人間力が、この座組の最大の魅力だったのかなと思います。
そして何より、連日のお客様。
劇場にいらっしゃらなくても、お心かけてくださった皆様。
皆様のおかげで、なんとか、富士の山を登ることができました。私にとっても、またひとつ、忘れられない舞台となりました。
本当にありがとうございました。