組曲《声の旅》鑑賞会&音色のわ


3月11日。


あれから5年。


お誘い頂いて、元ふるさときゃらばんの下座バンド、ななえさんの企画にお伺いしました。






ステップスのかよちゃんと☆


久々の再会で、コメダ珈琲店で初のシロノワールをいただいてから。






企画は


組曲《声の旅》鑑賞会&音色のわ


という、企画です。


きゃらばんのときにお世話になった下座のチー様こと、上條千尋さんや久子さん、お客様もいらしていました。




ななえさんは、音楽療法士などの活動もされているアーティストの方で、ライブも頻繁にされているのですが、どんなパフォーマンスをされるのかは、存じ上げずでした。


第一部は、ななえさんが震災直後、ご自身の内面を見つめ、いろいろな思いを辿りながら作られた4曲を鑑賞する企画。


それは、歌詞のない、楽器もほぼない、声のみの録音でした。


2年前、同じ企画のときに作られたという、音をイメージした映像に合わせて鑑賞しました。


旋律というより、動物の鳴き声のような、もっともっとシンプルなものでした。


私には、震災で亡くなられた声なき方々の声のように聞こえたり、自分の中の何かと呼応するような音に聞こえたり、風や波や、自然の音のように聞こえたり、様々に響いてくる気がしました。


普段、メロディーで音楽を捉えていて、外側をどんどん着飾ることに慣れているような気がして。


こんなふうに、シンプルに真摯に音と向き合うことで、かえってダイレクトに響いてくることを教えていただいた気がします。


ななえさんの声には、嘆きや葛藤や祈り、様々な想いが豊かに溢れていて。
皆さんの想いに寄り添って生まれた音なのでしょう。


ずっと昔に、イランに行ったことがあるのですが、あまりにも美しい声で感動したら、それがコーランを唱える方の声でした。その時のことをふと、思い出しました。


生き物が声を発するのは、他者を呼ぶ想い、他者を想う想い、祈りが始まりなのかもしれません。


二部では、様々な楽器を貸してくださり、11名のお客様と全員で即興で音を奏でていくという企画。


これも、とても楽しかったです。


トーンチャイム、太鼓、木琴、声など。


みんなで奏でると、心地よい瞬間が生まれることがあり、それは何よりも清々しいものでした。


躊躇することなく、みんなでのびのびと奏でることができたのは、ななえさんのナビゲートのおかげでした。


これも、誰かが作ったものを奏でるのもよいが、即興でもこんなに素敵なことができるのかという再発見。


5年間感じてきたもの、そしてこれからへの想いを込めて奏でて下さい、ということ。


私は単純に楽しんでしまったのですが。


でも、この清々しくあたたかな音が、うちにこもる陰気な音楽よりも、鎮魂になるのではと思いましたし、波動になって、希望が広がればいいなと思いました。


音に色を感じている私は、この万華鏡の映像がとても好きでした。